「親なきあと」支援~グループホームの信頼に~

コラム

このたび、「親なきあと ゆいごん白書」の認定アドバイザーとなりました。
今回は、グループホームなど障害福祉事業者の皆さまに向けて、 このツールの活用がご家族の安心につながり、結果として事業所の信頼性を高めるという視点でご紹介したいと思います。

親なきあと支援は、家族との信頼関係を築くきっかけに

グループホーム運営の現場では、 「この子のことを、親がいなくなったあとも見てほしい」 というご家族の願いに日々向き合っておられることと思います。

そのなかで、「どんな支援が必要か」「どう暮らしているのか」「何が本人にとって安心か」といった情報をきちんとご家族と共有できている事業所は、それだけで大きな信頼を得ています。

一方で、支援内容の認識にズレがあったり、職員ごとに情報の持ち方が違っていたり、本人の意思や希望がきちんと記録されていなかったり……というケースも、少なからず存在しているのではないでしょうか。

利用者さん一人ひとりの情報、記録できていますか?

万が一、事故やトラブルが起こったとき。 「本当はこういう対応をしてほしかった」 「前に伝えたはずなのに、聞いていないと言われた」 といった行き違いが、利用者やご家族とのトラブルに発展することもあります。

そのときに、

誰が見てもわかるかたちで、本人の情報が整理されていること は、とても重要です。

「親なきあと ゆいごん白書」は、 本人やご家族と一緒に、

  • 日常生活の習慣
  • 医療や服薬について
  • コミュニケーションの特徴
  • 好きなもの・苦手なもの

などを丁寧に記録することができるツールです。

そして実は、BCP・リスク対策にもつながるのでは・・・とも考えています。

このツールで本人の特性や対応方法が可視化されていれば、新人職員でも支援のポイントがわかりやすく、引継ぎミスの防止や緊急時のスムーズな対応にもつながります。

実務上のメリットは多く、BCP(事業継続計画)やリスク管理の一環としても非常に有効です。

地域連携推進会議と組み合わせたワークショップ開催のご提案

令和6年度より、地域連携推進会議では、外部関係者の見学や参加といった「公開性の確保」が求められています。

しかし、ただ傍聴するだけでは地域とのつながりが感じられず、形だけの開催になってしまうことも。

そこで、「親なきあと ゆいごん白書」を使ったワークショップ形式の開催をご提案します。

  • 地域住民や家族も“当事者意識”を持ちやすくなる
  • 支援の姿勢が地域に伝わる
  • 空き室がある場合の自然なPRにもなる

現場にも地域にもプラスとなる効果が期待できるのではないでしょうか。

ワークショップは約120分程度の少人数制で行うことができ、弊所がファシリテーターとしてサポートします。

事業所としての姿勢を示す機会に

「親なきあと」と向き合うことは、単にご家族の心配に応えるだけでなく、事業所としての姿勢を示すことにもなります。

「この事業所なら、たとえ私がいなくなってもお任せできる」── そう思っていただけることは、今後の入居希望者やご家族にとって大きな安心材料になるはずです。

にしのみや福祉こあみ行政書士事務所では、 「親なきあと ゆいごん白書」の活用支援や、 事業所向けの活用アドバイス、地域連携推進会議との連動提案も行っております。

ご興味のある事業者さまは、どうぞお気軽にご相談ください。